2020年シーズン Jリーグ 第29節 川崎フロンターレーガンバ大阪 感想

等々力陸上競技場で行われた川崎フロンターレガンバ大阪戦は、5-0で川崎フロンターレが勝利、この試合の勝利で、2020年のJリーグ優勝、そしてシーズン34試合制になってからの年間勝ち点記録を更新。4シーズン連続のタイトル獲得を達成しました。

 

この試合は川崎フロンターレのプレーが良かった以上に、ガンバ大阪が日程面で不利な点が大きかったです。中2日に加え、怪我人が多く前節の浦和戦から10人が引き続きスタメンで出場している状況。前半から各選手体が重く川崎フロンターレの攻撃に対応できていませんでした。

 

加えて、大分トリニータ北海道コンサドーレ札幌程の「川崎フロンターレ対策」も無く、横浜Fマリノス鹿島アントラーズの様な強度の高いプレーも無く、川崎フロンターレがやりたいようにプレー出来ていました。2017年に優勝を決めた大宮アルディージャ戦も同じような状態だったので、どこかで見た事のあるような試合展開だなと思いながら見ていました。

 

今回ガンバ大阪がこの試合に向けて如何に困難な状況であったかはよく理解できます。前節敗戦した大分トリニータ戦に挑む川崎フロンターレに近い状況でした。遠方のアウェイ連戦、中2日では試合に向けて準備できる事は、リカバリーとセットプレーの確認程度です。あとは選手がピッチで判断する、試合の状況を見て監督やコーチが対応策を提案する事になります。簡単に書いていますが、これは非常に難しい。一言で言えば出たとこ勝負です。

 

大分トリニータに敗戦後、日程を成果が出ない理由にするなと主張する方が多く見られましたが、気持ちではどうにもならない事だと理解した方がいいです。気持ちで万事解決できる時代はとっくに終わっているので、認識を改めた方が良いでしょう。

 

ガンバ大阪は現在2位なので、天皇杯で再戦の可能性があります。その時は、中盤にボール奪取能力が高い井手口が復帰している可能性が高く、また日程面の不利も無い為、8月にパナソニックスタジアムで対戦した時の様に入念な川崎フロンターレ対策を施してくるでしょう。間違いなく今回の様な試合展開になりません。

 

リーグ戦はあと4試合残っています。最多得点記録の更新、勝ち点記録の更なる更新等、目指せるものはいくつもありますが、これまでの一戦必勝とは違った先を見据えた選手起用を見たい。2018年シーズンも、優勝後の2試合で田中をスタメンで起用し経験を積ませた事が、昨シーズンの活躍に繋がりました。今シーズン、フィールドプレーヤーで出場機会がまだ無い原田やイサカゼイン、神谷には練習で監督が使ってみたくなる様なプレーを見せてもらい、出場機会を掴み取ってくれる事を期待しています。

 

次節はアウェイでの清水エスパルス戦。平岡監督が就任後、順調に勝ち点を重ねており、良い状態に見えます。簡単な試合にはなりませんが、優勝してまた大きくなったチームが、どの様なプレーを見せてくれるのかが楽しみです。