2020年シーズン Jリーグ 第11節 川崎フロンターレーセレッソ大阪 感想

等々力陸上競技場で行われた川崎フロンターレセレッソ大阪戦は、5-2で川崎フロンターレが勝利、試合前までリーグ最少の6失点だったチームから5点を奪う大勝となりました。この勝利でリーグ戦10連勝。1シーズン制後、シーズン内でのリーグ連勝記録を更新。新たな記録を打ち立てました。

 

試合は、セレッソ大阪の整然とした立ち位置からのビルドアップに苦しめられました。1失点目は最終ラインへのプレスで空いたスペースをサイドバックの選手に入られ、そこからのスルーパスでの失点の形でしたが、敵ながら組み立ての上手さに感心しました。

 

早い時間帯の失点は痛かったですが、時間を空けずに脇坂の素晴らしいフリーキックで同点にすると、飲水タイムを境に布陣を4-3-3から4-4-2に変更、人と場所のギャップを作られないようにし主導権を取り戻すと、前半終了間際にPKで逆転。後半は札幌戦と同様、質の暴力でした(笑)。

 

試合内容はセレッソ大阪の方が良かったという声もありますが、内容をひっくり返す選手の質とプレーの強度を持っているのが今の川崎フロンターレです。少しだけレアルマドリードバイエルンミュンヘンの気分が分かった気がしています。質の暴力万歳(笑)。

 

10連勝中ですが、まだリーグの1/3を終えたに過ぎません。次はアウェイで好調の名古屋グランパス。それ以降も、中2日でヴィッセル神戸清水エスパルス横浜Fマリノスと難敵との対戦が続きます。これだけ中2日の試合が続くと、全ての試合で同じ選手を使うのは難しく、無理な選手起用を行うと、ここから先も過密日程が続くので影響が生じます。勝ち続けるのと同じくらい「上手く引き分けたり負けたりする」事が大切になってきます。

 

個人的には、名古屋戦までは現状のレギュラークラスの選手で戦い、神戸と清水戦に関しては出場機会が少ない選手や負傷明けの選手を多く起用し、選手層の底上げと出場が続いている選手の休養を行った方が良いと考えております。

 

特に8/26の神戸戦に関しては、9/2にルヴァンカップ、9/9にはリーグ戦でも対戦する為、少しでも手の内を明かさない事も重要です。神戸とは3連戦になりますが、優先順序が高いのは、一発勝負のトーナメントとなる2戦目のルヴァンカップの試合です。

 

目の前の対戦相手と戦いつつも、その先の試合も見据える。当事者の選手、監督、スタッフの方は本当に大変です。そんな中でどの様な選択ををして戦っていくのかを注目しております。