2020年シーズン Jリーグ 第20節 セレッソ大阪ー川崎フロンターレ 感想

ヤンマースタジアム長居で行われたセレッソ大阪川崎フロンターレ戦は、3-1で川崎フロンターレが勝利、互いに試合の主導権を握る時間帯を行き来し、1-1の同点で迎えた80分以降に2つのゴールを奪い勝利。2位との天王山を制し、勝ち点差を14としました。

 

この試合の攻撃ですが、狭い場所を早く、正確にボールを動かしての攻撃を執拗に続けたところにチームとしての意地を感じました。湘南戦はその点が上手くいかずに苦しい試合になった為、どの様に改善するのかを注目していましたが、まさか同じ事をやり通してくるとは予想外でした。これは川崎フロンターレ以外のクラブでは出来ません。自分達の一番自信のある武器でゴールを奪い捻じ伏せて勝利は大きいです。

 

もう一つ、この試合を象徴するプレーが、大島が投入直後にキムジンヒョンへのタックルでイエローカードを出された場面です。彼は賢い選手なので、普段であればあのような形でカードを貰うプレーはしません。同点に追いつかれた直後に投入された事もあり、引き分けで満足するな、勝ち点3を奪うんだというチームへのメッセージだと感じました。

 

鹿島アントラーズ小笠原満男氏が、この様なメッセージを込めたカードが出るか出ないかの激しいプレーで、チームを鼓舞する、活を入れていた事を思い出しました。これは中村憲剛でも出来ないプレーです。チームを勝たせるプレーを見せてくれた事を嬉しく思っています。

 

試合終了後の選手たちの態度ですが、直接対決を制し、勝ち点差を大きく広げたにも関わらず喜びは控えめで、それでも疲労感はそこまで見えず、淡々としていると感じました。既に水曜日のルヴァンカップに意識は切り替わっているのでしょう。

 

対戦相手のFC東京は中2日での試合ですが、直近の湘南ベルマーレ戦でメンバー11人を入れ替え万全の状態です。一発勝負なので、何が起こるかは分かりません。この1戦を制し、新国立競技場で行われる決勝戦への出場権を掴む試合になることを期待しています。