2020年シーズン Jリーグ 第13節 川崎フロンターレー清水エスパルス 感想

等々力陸上競技場で行われた川崎フロンターレ清水エスパルス戦は、5-2で川崎フロンターレが勝利、2試合未勝利でしたが、快勝で悪い流れを止めました。試合終盤には、川崎フロンターレバンディエラ中村憲剛も、昨年11月以来の復帰を果たし、復帰初戦でゴールを決め役者の違いを見せつけてくれました。

 

試合序盤は、今シーズンの原点回帰、幅を使った攻撃が多数見る事ができました。これは、左ウイングのポジションに入った斎藤学の活躍が大きいです。左サイドの大外を起点に同じサイドの登里とのコンビネーションで数多くの決定機を作り出しました。その決定機で得点できていれば良かったのですが、これまで出場機会が無かったのが不思議なくらい、良いプレーを見せてくれました。

 

対戦相手の清水エスパルスですが、ここ2試合対戦した相手と比較すると、前線の守備の強度が弱く、連携も取れていなかった為、川崎フロンターレは容易に自陣からボールを運ぶ事ができました。敵陣に攻め込んでからも、無理にボールを繋ごうとして、再三ボールを奪われる場面も多く、失点の場面を見ると、2012年や2013年の川崎フロンターレを見ているようで、あの時の苦しみを思い出しました。

 

攻撃では何度か決定機を作れていたので、点差ほどの力の差があった様には思えませんでした。12月の日本平でのアウェイ戦は今回の様にはいかないでしょう。

 

旗手が素晴らしいミドルシュートを決め、3-0にし、中村憲剛が出場してからは、偉大なるバンディエラの復活を祝う復活祭となりました。小林や大島を出場させたのも、少しでも中村に楽にプレーしてもらう為の鬼木監督の気遣いだと思いました。

 

中村がピッチに立ってからのスタジアムの一体感は久々に感じるものでした。観客数は制限され少なく、拍手でしか思いを伝えられない状況でしたが、それが気にならない程、素晴らしい雰囲気を作れたと思います。その中でゴールを決めるところに、やはり彼ほど等々力に愛されている男はいない。そう思わざるを得ません。この瞬間を等々力で共に迎える事ができ、とても嬉しく思っています。

 

13連戦も残すところ4試合となりました。次は一発勝負のルヴァンカップ、先日苦戦したヴィッセル神戸が相手です。前回の課題を解決して戦いたいところですが、過密日程で十分に対策の時間は取れません。その後の横浜Fマリノス戦、サンフレッチェ広島戦も同様です。

 

課題や弱点を突かれる前に、自分達の強みを出して先手を取る。そんな戦い方が必要になってきます。まずは明日のルヴァンカップです。一発勝負ならではの緊張感を楽しみましょう。