2022年シーズン アジアチャンピオンズリーグ グループステージ 第2節 広州FCー川崎フロンターレ 感想

タン スリ ダトー ハジ ハッサン ユヌススタジアムで行われた広州FC-川崎フロンターレの試合は、8-0で川崎フロンターレが勝利しました。この試合で求められた事は蔚山現代戦で長い時間プレーした選手を休養させて、怪我人や余計な累積警告を出さずに勝ち点3を取る事だったので、見事目的を達成できた試合だと言えます。

 

私がこの試合で注目していたのは、今レギュラーで出場している選手を脅かすレベルの熱量を持ってプレーしている選手、結果を出せる選手の有無でした。結論から言いますと、これに該当する選手は一人もいませんでした。昨年のACLでも、力が大きく落ちる北京FCやユナイテッドシティFCを相手に橘田はハットトリック、宮城もゴールとアシストを記録してインパクトを残した結果、中盤~後半戦で出場機会を増やし飛躍しました。この試合でそれを感じさせる選手がいなかった事が残念です。結果だけが次のチャンスへの道になります。

 

言うまでも無く、実力差が大きい試合だったので、この試合で良いパフォーマンスを見せても序列をひっくり返す材料にはなりにくいです。なので、この試合でスタメン出場した選手は良いパフォーマンスでは無く、圧倒的且つ相手に絶望感を与えるレベルのパフォーマンスが必要でした。

 

その観点で見ると、先にも書いた通り、圧倒的なパフォーマンスを見せた選手はいませんでした。唯一それに近い危機感を抱いている事を感じたのはチャナティップだけです。ドリブルで敵陣に強引に持ち込んでの力強い得点シーンでしたが、全く満足した表情、態度を見せず「このくらいやって当然だ」そんな思いを感じました。マルシーニョやシミッチの状態が良く、外国人枠の関係でベンチにも入れない状況に想像以上の危機感を覚えているのではないでしょうか?前所属の北海道コンサドーレ札幌では、余程の事が無ければレギュラーでプレーできました。この試合で助っ人としての自尊心をピッチで示してくれた事には満足しています。厳しい競争が彼をワンランク上の選手に成長させてくれると信じています。

 

小林や知念は2点では「良いパフォーマンス」止まりです。最低ハットトリックバイエルンミュンヘンレバンドフスキの様に4点取るくらいの結果が必要でした。そのくらいやらないとレアンドロダミアンを外す理由にはなりません。車屋に関しては上記の競争とは別のところにいる選手なので対象外。小塚、塚川、宮城、遠野に関しては物足りない。瀬古や松井はなぜここまでチャンスが与えられなかったのかが分かるパフォーマンスでした。この試合の出来の瀬古や松井を使うのなら、30~40%のコンディションでも山根や登里を使うでしょう。脇坂は本当に昨シーズンJリーグベストイレブンの選手なのでしょうか?それだけです。

 

若手の3人(五十嵐、田邉、高井)に関しては、もっと滅茶苦茶にやって欲しかったです。上手な選手なのは分かるので、上手さよりもギラギラしたプレーを見たかった。もっとふてぶてしくサッカーをして欲しい。恐らく6節の広州FC戦で再度出場機会があると思うので、次は名前を覚えてもらえるようなプレーに期待してます。

 

次節は開催国のジョホールとの対戦です。昨日蔚山現代を相手に大きな勝ち点3を勝ち取り、これ以上にない勢いに乗っている状態だと思います。しかしその状態のチームを倒し勝ち点3を獲得する事に意味があります。次節も一戦必勝です。