2022年シーズン Jリーグ 第19節 セレッソ大阪-川崎フロンターレ戦、第21節 ガンバ大阪戦 感想

コロナ感染拡大の影響で、2試合が延期となった。名古屋グランパス戦終了後に書く予定だったのですが、2試合欠けてしまったので、連続する試合の中でぶつ切りになってしまった感があります。セレッソ大阪戦、ガンバ大阪戦の感想です。

 

セレッソ大阪戦ではセットプレーで先手を取りましたが、後半運動量と強度が落ちたところを突かれて、セットプレーでやり返されて敗戦。脇坂の決定機や大島が右サイドを駆け上がって上げたピンポイントクロスを宮城が決めていれば、違った結果になったと思いつつも、2点目を先に取れずに勝ち点を逃したのは前節のジュビロ磐田戦と同様でした。ボールは保持できますし、相手を自陣に押し込むことも出来ている。しかしボックス内の技術と強度が不足していて得点に結びつかない。後半はフィジカル面で軽量な選手が多い故、パワーが落ちてくる。ここをどうするか?先に2点目を取って、試合を有利に進められる状況を作るしかない….。と言ったところでしょうか?

 

この敗戦後にサガン鳥栖と中3日で試合をするのは、相当苦しい状況でしたが、コロナ感染の影響で試合は延期。最終的にはどうなるか分かりませんが、現時点ではチームにとってプラスとなった延期でした。

 

予定通り開催されたガンバ大阪戦。ガンバ大阪は9連戦の7試合目で中2日という状況でした。対策を落とし込む時間も無く、体も重く動きが鈍かったです。試合は川崎フロンターレが先制後、足裏を向けたタックルでガンバ大阪の選手が退場、その後は一方的に川崎フロンターレが攻撃する展開で前半の内に4ゴールを奪いましたが、後半は決定機は作るも、川崎フロンターレ相手になると、とても頑張る東口のファインセーブに阻まれ続け、ゴールを奪えませんでした。

 

率直に言って、ガンバ大阪が一人退場し、2点目を奪えた時点で試合は終わっていました。なので、川崎フロンターレの状態が良くなかったのかどうかは分かりません。

 

一つ言えるのは、何らかの理由で大島が欠場したので、左サイドバックに佐々木を入れ、橘田を中盤センターに戻し、前線からはボールを奪う事よりも、選択肢を奪い中央に誘導し、センターライン近辺でボールを奪いカウンターで攻撃する意図が強く見れました。

 

今の川崎フロンターレはボールを保持しようとすると、セレッソ大阪戦の様な極端なメンバーを組まざるを得なくなり、デメリットも多くなります。前半戦のスタメンに戻す事で、ボール保持の局面になると、相手のマークを外すのが上手くない選手が多いので、ボールを持つと上手く動かない場面が多いのですが、相手にボールを持たせると、強みを発揮する選手が多いので、彼らの強みを前面に出す形に調整できれば、また違った戦い方出来る事が見えました。

 

ここから先、大島や登里、ジェジエウのコンディションが戻り、ボールを保持するサッカーが機能する可能性もありますが、現在コンディションを維持している選手を見れば「相手に持たせる」戦い方の方が上手く機能するかもしれません。やりたい事では無く「出来る事」に重きを置くとすれば、こちらの方が機能するのでは無いか?

 

次節は30日のアウェイ浦和レッズ戦。その前にパリサンジェルマンとの親善試合です。パリはシーズン前でコンディションは相当悪いと思いますが、それでも、今の川崎フロンターレであれば個人能力で圧倒できると見ています。2015年に同じような状態のドルトムントと試合した結果、0-5と力の差を見せつけられましたが、ここから先、選手の基準のモノサシが変わるのであれば、痛い目に合うのも勉強だと思います。どうなるか見て見ましょう。

 

余談

2019年はギリギリのところで大島が戻ってきて、チームの形が固まったので、リーグ戦と天皇杯は失いましたがルヴァンカップは勝ち取る事ができました。今チームで一番影響力の強い選手は家長ですが、それと双璧の影響力を示せるのが大島です。良くも悪くも彼の状態次第で形は変わると予想しています。それも踏まえて、鬼木監督を始めとしたコーチングスタッフ陣だどのように対応するのか? 2019年の様な状況に立たされた時、どの選択をするのか興味深く見ています。