2020年シーズン Jリーグ 第19節 湘南ベルマーレー川崎フロンターレ 感想

BMWスタジアム平塚で行われた湘南ベルマーレ川崎フロンターレ戦は、1-0で川崎フロンターレが勝利、豪雨の中、度々決定期を作られる苦しい展開でしたが、小林の決めた先制点を守り切り勝利しました。

 

湘南ベルマーレは、チョウキジェ前監督時代を彷彿させる、攻守の切り替えの早さと球際の激しさを前面に押し出した「湘南スタイル」そのものでした。とにかく一対一の場面で相手を楽にプレーさせない、自由にさせない意思が強く伝わるプレーが印象的でした。先週、清水エスパルスに大敗した試合を見ましたが、その試合からは想像できない激しさを見ると、浮嶋監督が清水戦後にどのような働きかけを選手に行ったのかが興味深いです。鹿島アントラーズ川崎フロンターレを相手に勝ち点こそ取れませんでしたが、チームに良い変化が起きています。勝ち点3を手にするのも、そう遠くないと思います。

 

中盤が、湘南ベルマーレのアグレッシブな姿勢に押し込まれる中、その勢いを水際のところで凌いだ谷口とジェジエウ、チョンソンリョンのプレーの質で勝った試合でした。彼らの粘り強さが、勝ち点3に導いてくれました。

 

この試合の川フロンターレの攻撃ですが、中央をから崩す事に拘り過ぎるあまり選手間の距離が近すぎてしまい、中央でボールを失う場面が増え、カウンターを浴びる局面が多かった。昨シーズン多く見えた悪い形であり、見ていてなぜ中央に固執するのだろうと思わざるをえない、効率が悪い攻撃でした。後半は三笘を投入した事で、サイドを深くえぐる事が出来るようになり、そこから決定機を何度が作り出せましたが、得点に結びつけることはできませんでした。

 

湘南ベルマーレの守備陣は小柄な選手が多く、追加点を奪う為に、空中戦が強いレアンドロダミアンを早めに投入しなかった理由が分かりません。ボールを運ぶのが上手く、クロスの精度も良い斎藤学と一緒に起用すれば効果的に思えました。このコンビが試合終盤にサイドの深い位置からの決定機を見せてくれただけに、もっと長い時間見たかったです。

 

次節はアウェイでセレッソ大阪戦。リーグ戦で90分間では勝利した事が無い川崎フロンターレにとって最大の鬼門となるヤンマースタジアム長居での試合となります。この試合ですが、勝ち点1でも構わないと思っています。この試合で勝たなくてはいけないのはセレッソ大阪です。勝ち点差を縮められないだけでも大きなダメージを与える事ができます。

 

今の川崎フロンターレは、必要な結果を必要なタイミングで獲得できるチームに近づいている様に見えます。それが試される重要な試合になるでしょう。シーズンの行方を左右するビッグマッチです。次節も楽しみにしております。