2020年シーズン Jリーグ 第30節 川崎フロンターレー横浜Fマリノス 感想

等々力陸上競技場で行われた川崎フロンターレ横浜Fマリノス戦は、3-1で川崎フロンターレが勝利。昨年のホーム最終戦の悔しさを晴らす大きな勝利でした。

 

アウェイでの試合の感想でも書きましたが、昨年の大敗が、現在の4-3-3の布陣を採用する契機となり、チームに進化を促しました。その意味で、この勝利は精神的な意味でも優勝へ近づいたという意味でも、選手達のみならず、昨年ピッチで共に悔しい思いをした監督、コーチ、クラブスタッフに取っても特別な勝利となったと思います。

 

退場者の出る前の方が、ウイングがサイドの幅一杯の位置に場所を取り、「斜め」のランニングとロングボールで、横浜Fマリノスが密集して攻撃する事で生じるスペースを突く形で、狙っている攻撃は出来ていました。

 

横浜Fマリノスに退場者が出て、一人少なくなってからは、両チーム打ち合いのオープンな展開になる時間が長くなり、双方ボールが相手陣内に素早く動く展開となりました。横浜Fマリノスの狙いは上記の展開に持ち込み、素早く前線のエリキとジュニオール・サントスにボールを運びFWが独力で点を奪う、コーナーキックを取ってセットプレーで点を奪う形でした。

 

川崎フロンターレとしては、スローテンポにボールを動かしてテンポを落とし、一人少ない事で生じるスペースを突いた方がリスクは低いと見ていましたが、横浜Fマリノスの狙いを受け止めて、横綱相撲で勝利する結果となりました。一人少ない相手にやるサッカーとしては疑問ですが、勝利したのであれば正しかったのだと思います。

 

横浜Fマリノスのプレーの強度は、Jリーグでも1、2を争うレベル。ほぼ90分強度が落ちなかった部分は見習わないといけません。来シーズンACLに出場するのであれば、このクラス、それ以上のプレー強度を持つクラブとの戦いとなります。この強度の中で、技術と戦術を発揮しなければ勝つ事はできないでしょう。札幌戦、鹿島戦で露呈した強度の高いプレーに対しての課題は継続中となります。

 

この勝利で、次節アウェイ大分トリニータ戦で勝利すれば、リーグ優勝となりました。過去2回のリーグ優勝は他力が絡んでの優勝だったので、自力で決める事が出来ればクラブ史上初となります。あと一つです。あと一つだからこそ「一戦必勝」の心構えで戦いましょう。