2021年シーズン Jリーグ 第26節 アビスパ福岡ー川崎フロンターレ 感想

ベスト電器スタジアムで行われたアビスパ福岡-川崎フロンターレの試合は、1-0でアビスパ福岡が勝利。昨年11月のアウェイ大分トリニータ戦以来の敗戦。ついに無敗記録が止まりました。元ヤクルトスワローズ監督の野村克也氏の名言で「負けに不思議な負け無し」とありますが、その通り敗北が必然な試合でした。

 

前半はコンディションの良い選手で試合を壊さないよう、リスクの低いプレーを選択し、後半は川崎フロンターレの足が止まってきたところで、主力選手を投入し攻撃の強度を高めてゴールを奪いに行く。アビスパ福岡の狙い通りの形でした。もし川崎フロンターレがこの試合を勝つとすれば、前半コンディションが落ちる前に先手を取り、試合をコントロールして逃げ切る形でした。前半も決定機が多いように見えましたが、仕上げのところで技術的なミスが多く、それほど決定的なものではありませんでした。本当に決定機と言い切れるのは18分の右サイドからの宮城からのクロスを中央で旗手が合わせた場面くらいでしょうか。

 

サンフレッチェ広島戦から選手の入れ替えが少なく、コンディション面での読みの誤りも露呈しました。試合後のコメントで長谷部監督が最後に語っていた事が結果を分けたと思います。

 

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疲れている人間が出るのではなく、フレッシュでゲームに対して100%の選手が出る。何試合も出ていない選手でも、いつでても良いように準備しているのならば、そこは信頼して出てもらう。それはアビスパ福岡のやり方です。※ 川崎フロンターレHP 試合後コメントより引用

 

この試合を含め、リーグ戦ここ3試合で見られた事象が、川崎フロンターレが昨シーズンから取り組んできたサッカーの生命線である前からボールを奪うプレーが上手く機能していない事です。前からボールを奪えないので、ボールを奪う位置が低い事に加え、運ぶスピードと精度を欠いている状態の為、ボールを持たせておけば問題ないと各クラブに認識されています。問題点は複数ありますが、同時に解決する事はできません。「前からボールを奪う」か「ボールを早く運ぶ」どちらかにでも、改善の跡が次節見えればと思います。

 

次節はアウェイで北海道コンサドーレ札幌戦。土曜日の14時開始のデーゲームの為、殆ど準備出来る事は無いです。これまでであれば、苦境の中、言葉とプレーでチームにヒントを与えてきた中村憲剛はもういません。本来それを示さないといけない大島も負傷離脱中です。不動のレギュラーである谷口、旗手も負傷離脱。状況は試合毎に悪くなる一方です。

 

私は意地が悪い人間なので、いい感じで追いつめられてきたな、ここから面白くなるぞ、勝負所だと思っています。2019年に一度見た風景です。今こそ、追いつめられて失敗してタイトルを逃した経験が生かしてほしい。土曜日に札幌で何を見せてくれるのか楽しみにしています。

 

余談①

 

土曜日は頼んだぞ。北海道コンサドーレ札幌絶対〇すマン。君の大好きなアウェイ札幌の試合だぞ(2017~2020年で4試合5得点)。去年は川崎フロンターレのJ1クラブ最多得点記録を更新した彼にとって縁起の良い場所です。もし彼のゴールで勝ったら、その時だから出せる一品でも更新しましょうかね。

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余談②

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この選手には少し辛辣な表現です。「お前が何とかしろ」。アビスパ福岡戦、どうしても1点が欲しい場面で起用されなかったのが今の鬼木監督の脇坂に対する評価です。チームの状況が悪い今こそ序列をひっくり返すチャンス。ゴールとアシストで応えて欲しい。