2020年シーズン Jリーグ 第15節 川崎フロンターレーヴィッセル神戸 感想

等々力陸上競技場で行われた川崎フロンターレヴィッセル神戸戦は、3-2で川崎フロンターレが勝利、一時リードされ、選手の疲労感も強く見えた事から、今日は引き分けれれば御の字と思っていましたが、「川崎の大砲」が遂に砲弾を叩き込み、勝ち点3を手にしました。今節は上位を争うセレッソ大阪名古屋グランパスFC東京も勝ち点3を手にした為、ここで勝ち点を落とさなかった事は大きいです。

 

この試合は普段ミスが少ない、谷口や登里のミスが多く、戦術や技術的な面もありますが、現地で見ていると頭と体両面の疲労で、あと一歩詰めれない、強く圧力をかけれない、強いボールを蹴れないと言った場面が多かったです。1失点目の谷口が藤本に寄せたところをターンでかわされた場面も普段であればボールを刈り取れました。

 

ヴィッセル神戸は、先週のルヴァンカップの大敗から、最終ラインと両サイドのWBの立ち位置を修正。距離を広めに取る事で、川崎のプレッシングを上手く回避する場面が多かったです。

 

ゴールキーパーの飯倉もルヴァンカップの試合では、最終ラインに繋ぐ事に拘り、ピンチを招く事が多かったですが、この試合は無理に繋がず、難しければ敵陣深くに長いボールを蹴りこむ、一度最終ラインの選手にリターンを意図したパスを出し、リターンを受けてから長いボールを蹴る等、川崎の布陣全体を間延びさせ、攻撃するスペースを作り攻撃される事が多く、とても苦しめられました。

 

攻守の仕組みでは、ヴィッセルの後手を踏む場面が多かったですが、後半双方消耗してくると、ベンチメンバーにも質が高い選手を揃える川崎が個人能力で押し返し逆転に成功しました。

 

昨シーズンの半ば煮え湯を飲まされた相手という事もあり、鬼木監督はメンバーを入れ替えずに挑んだ試合でしたが、選手の疲労感を見るとそれが仇になった印象。マークを剥がすのが苦手な田中を外し、守田を起用したところまでは理解できましたが、インサイドハーフの二人は、状態の良い脇坂や下田を起用した方が良かったのではと思います。

 

とは言え、対戦相手を考え、替えられる選手、途中から出場させた方が良い選手、色々あります。この辺りは外から見ると難しいところで、内部の監督やコーチングスタッフでは無いと分からない事が多いです。結局のところ結果論になってしまいます。

 

対戦相手の対策と疲労の中、逆転で勝ち点3を積み上げられたところに、2019年のチームより自力が強くなった事が分かります。次節も中3日でサンフレッチェ広島戦。内容が悪くても勝ち点を重ねることで強さを証明して欲しい。楽しみにしております。